「市場を拡げないと結局、死ぬよね」という話と、漢 aka gamiはすげえ、という話。
あたりまえの話と、「あたりまえ」の実例を書くエントリです。
出版に関するこんなニュースがありました。
端的に言いますと、大手出版社が(もろもろの事情があるにせよ)「文庫本を図書館で取り扱うのはやめてほしい」と、「そんなことされたら、本、売れなくなっちゃいますよーーー」と発言された、というニュースでした。
これに対して、キングコングの西野氏が、自身のブログで「読者分母増やさんでどないすんねん」と、「自分の著書を500冊無料で図書館へ寄贈します」そして「売り上げを増やして証明します」と、参戦されました。
ここで西野さんが問題にされているのは
「本を読む人の母数が減少したら、本の売り上げは減ります」という、至極まっとうな理論。
市場拡げないと、いま、調子よくても、死ぬよね。
西野さんの一連の発言はごくごく自然な発言にぼくは思いますし、
TOSHIBAはじめ、HITACHIやSONYの没落から学べることは
「ニーズに基づく」ではなく「ニーズを生みだす」をしなければ、死ぬよね、
ということだと思いますが、大企業さんでは難しいんでしょうね…
これ、おーんなじことが、カルチャーにも言えるなあと思いますし、昨今大流行しているHIPHOP業界で、そのことを愚直にされている人がいます。この方です。
HIPHOPを少しでも好きであれば知らない人はいない、そう、泣く子も黙る
漢 aka gamiさんです。
漢さんは9SARI GROUPというレーベル事務所の社長をされているのですが、
そこでの活動が、まさに「市場拡げないと、死ぬよね」を実践されているのでご紹介したい!好きなんですHIPHOP!ミーハーだけど!
漢 aka gamiはすげえぞ
設立まではなかなか闇深い事情もあったようではございますが、そこには触れず、
日本を代表するフリースタイルバトラーとして、アーティスト一本としても、きっと食っていくことは難しくないであろう漢 aka gamiさんですが、
9SARI GROUPとして様々な活動(事業)を多面的に展開されています。
例えば、9SARI Cafe。
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130503/13193433/
「もしかしたら漢さんに会えるかもしれない…!?」HIPHOP好きなら、ドキドキしますが、一度は行ってみたいと思いますね。たとえ食べログ評価が地を這うほどだとしても…
そして、漢さんはYoutuberとしての活動もされています。
アーティストとしての楽曲リリースも行うわけですが…
少し前に話題になった「成宮寛貴!芸能界電撃引退!コカイン疑惑!」の一連でも、
一連の騒動で成宮氏が「裏切られた」と話す、疑惑の友人A氏が、このチャンネルで真相を話すという動画がアップされたり…
9SARI HEAD LINE #番外編VOL.8「何かとお騒がせな成宮寛貴の友人A氏兄弟が9sariに真相を語りに来た!」
最近だと、元オウム真理教幹部、現ひかりの輪代表、「ああ言えば上祐」でおなじみの
上祐史浩氏が出演されていたりなど…
9SARI HEAD LINE #番外編VOL.9「上祐史浩とオウム真理教の光と影を垣間見る。」
再生回数でいくら稼いでんだろうなあ…、という話ではもちろんありますが、
これ、一企業としての話と考えてみたらですね、
「社長!Youtubeやりましょう!いろんな人よんで弊社の知名度アップです!」
「よし!やろうか!」
ってことですよね…
もちろん規模だったり、ブランドイメージだったりもろもろあると思いますが、
HIPHOPからの興味でもない視聴者がこの動画を見て、関連動画から、HIPHOPの動画を観る、かっこいいと思う…
任天堂も「社長が訊く」というコンテンツを展開されていますね。
こうして、漢さんは本気でHIPHOPというシーンに貢献されていると感じます
(いまのところ)(金にもなるだろうけれど)。
「漢ダセえ、なにがYoutuberだ」みたいなことを言う方も、絶対いると思いますが、
こういう施策を打てるって、すごくない? やらない奴より、やる奴のほうが、ぜったいカルチャーに貢献してない?
漢 aka gamiはじめ、9SARI GROUPの尽力なしには、昨今のモンスターダンジョンはじめHIPHOPの盛り上がりは、なかったでしょう。
ぼくが好きなメロコアは、90年台の最盛期に、そういうことを一切してこなかったんだと思うんですよねえ…
Hi-Standardのみなさんはケンカばっかして… 「よっしゃ!カルチャーのために一肌ぬいだろやないかい!」というような「大人さ」がなかった、
そういうところは沈んでいって当然じゃね?
そう感じる次第であります(独断と偏見です)。
「市場規模の拡大のための施策」は「投資」だと思う
「いまはそういうフェーズじゃないから」
「弊社のブランドイメージとは噛み合わない」
いろんなお話があるでしょう…
でも、いいですか?
人口減少という社会背景や、消費の対象が多様化し、またインターネット空間に流れているいま、
市場を拡げないと、死にます。ぼくはそう思います。
これ、就活でもひとつ軸になると思うんですよねえ。
「御社は業界自体の市場規模の拡大を目的とした事業、または取り組みをされいていますか?」
もう、やっているという前提で聞いちゃいましょう。景気がいい昨今、やらなくてどうするって感じですし、これをされていない企業は、多かれ少なかれ、変化に適応できない(または、する気がない)のではないかなあと、そんなふうに感じます
(あ、完全に独断と偏見です。二回目ですね)。
「愛するカルチャーへの恩返し」や「業界を盛り上げる」という事業、また取り組み、
それは明確に「将来への投資」だと感じますし、
センスいい感じの将来への投資を、しっかりと費用対効果もだしながら提案 / 実施していける社会人になりたいなあと、そんなふうに感じる次第でございます。
こんかいは以上となります。〈27分〉