真備町の状況について

 

 

 

真備町に行ってきました。

ニュースではざっくりと「真備町という単位でしか報道されておらず

その情報だけでは現地の細かい状況まではつかめないなあというのが所感でしたので、

実際に足を運んで、感じたことを書いておきたいと思います。

 

 

真備町について

 

岡山県倉敷市に属している真備町

人口は約23,000人です。

 

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今回の豪雨災害では市町村単位ではもっとも多い数字となっている

50人が犠牲となり、町の27%が浸水したということです。

 

亡くなられた方々のほとんどが高齢者であった、というニュースもありますね。

 

www.asahi.com

 

 

町内に大きな高梁川(たかはしがわ)という川が流れていますが、

今回、大きな被害を招いたのは高梁川に合流する

小田川だったとのこと。小田川の堤防が約100mにわたり決壊し、

被害の原因となりました

 

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ぼくが今回、足を運べたのは真備町の中でも「箭田」「川辺」「岡田」の3地域でしたが、

小田川に隣接しており、特に被害が大きかったのはこの3地域でした。

 

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ほとんどの道路で、浸水した家財道具が運び出され、道をふさいでいます。

 

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▲写真から感じる「車の邪魔にならない配慮」だよね…

 

植込みの植物は水をかぶり色あせてしまっていました。

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直線が続く道路はがれきの集積所になっています。

おそらく、1.5kmは身長より高いがれきの山が続いています

 

 

 

この映像は線で囲まれた場所で撮りました。

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しかしこのような場所は一か所だけではなく、

少なくとも3か所で、ここよりも距離的には長いがれきの山ができており、

被害の大きさが伝わります。特に、箭田地区においての被害が大きかった様子で、

この地域に関しては、3.11後の光景が思い返されました。

 

避難所や支援物資に関すること

 

真備町の避難所は、比較的高台に位置する「岡田小学校」に集約されているようです。

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職員室が臨時の避難所本部となっており、住宅をはじめ、必要な情報もこちらで受け取ることができます。

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 ▲ 廊下に張り出され、印刷される紙が情報の生命線

 

 

 

一方で、支援物資などの集約は真備総合公園で行われています。

 

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全国各地から集まる支援物資はここで一括して管理されている様子でした。

泥かきに必要なスコップや長靴などもここで手に入れます。

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洋服や生理用品などの物資もこちらです。

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また、自衛隊のみなさんが行う仮設の入浴施設も、真備総合公園に設置されています。

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私事ではありますが、この写真のなかに、務める会社のダンボールがあります。

誇りに感じました。

 

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このように、基本的な物資などは充実しているように感じました。

しかし、これから必要になるであろう、

電動ノコギリや電気を使った工具は用意されていません。

 

そして、当然ではありますが「ほんとうに生活に必要なもの」だけが揃えられています。

 

これから、メンタル面のケアや、すこしほっとできるようなもの、

そのような支援物資が必要になるのではないかと感じます。

 

 

 

被災された方の状況

 

今回は、社協のボランティア等を経由せず、友人宅のお手伝いに行ってきたのですが、

その友人の自宅は岡田地区にあります。

 

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友人の自宅は、1.2mの浸水ということでした。

 

被災の状況に応じて「り災証明書」というものが市町村により発行されるのですが、

ここで判定された被害度のもとづき、今後、受けられる支援が大きく変わってきます。

 

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mainichi.jp

地震や風水害などによる建物の被害を市町村長が証明する書類で、被災者が公的な支援金を受け取ったり、税金や社会保険料の負担を減らしてもらったりするのに必要になります。

 

 

今回の災害では、スマホ写真でり災証明書が発行されるという手続きが多く取られているようです。

www.sanyonews.jp

 

 

ちなみに友人宅は「大規模半壊」という判断でした。

 

前回判定を受けた被災者の方は、ニュースでよく流れている避難所に身を寄せられている状況かと想像しますが、

以下が現在の被災地において、いちばん現実的な問題なのではないでしょうか。

 

 


「全壊の判断が出ていない方には、今後の対応が決定していない」ようです。

 

 

 

 

みなし仮設の割り当てなどが開始された、というニュースも、

抽選の様子などとともに、ニュースでよく報じられています。

www.sankei.com

 

しかしこれ、「全壊の判定が出た方のみ、申し込みができる」となっています。

大規模半壊となった友人宅ですが、全壊と同じく、人が住める状況ではありません。

 

こんな状況のなか、この先のことについて見通しがまったく立たないなか、友人は、

水につかった家財道具を運び出し、放っておくとカビが生えるであろう、壁を壊し、フローリングを剥がし、その下にある土砂を運び出す作業をしています。

 

加えて気温は36度近く、あります。終わりが見えない作業です。

 

 

 

 

そして精神的なこと、心配なことを挙げだせば、キリがありません。本当に心配です。

 

もちろん差はあるかと思いますが、以上が真備町、また、被災地全般の基本的な状況と考えてよいのかと思います。

 

取り急ぎ、状況について書きました。

真備町や今回の被災地にボランティアに行きたい方をはじめ、

心よせる方に届きますように。

 

次の記事で「いったいわたしたちはなにができるんだろう?」について、考えたいと思っています。

 

追記

Polcaで、資金を募らせてもらうことにしました…!
記事にもありますとおり、取り急ぎ、電動ノコギリが必要です。


お気持ちよろしくおねがいします!

polca.jp

そして、現地のまとまった情報はあまり流れていないのではないかと感じています。もしよければ、この記事をツイートや、Facebookでシェア、ハテブ等、くだされば幸いです…!